俺たちの妹
「…………っ…90です」
「90?……ちょ、葵、今何kgあるの?」
思ってたより5kgくらい少なくて驚いた。
葵は体重計から降りて、みぃをベッドにそっと寝かせながら答えた。
「俺も最近計ってないんですけど、4月の身体測定では、58kgでした」
58……って事は、32⁈
ヤバイ……
軽すぎる……
でもこれで、最近みぃが疲れやすかったり、体調崩しやすい原因が少し分かった気がした。
「軽すぎだな……そりゃ、体調も崩れるよ」
彼方は納得した様に頷いた。
「最近の体調不良の原因は体重の減りすぎが原因かも知れないな」
「それだけじゃないだろうけどね」
完全に、俺の管理不足だな……
「彼方、みぃごめん。俺の管理不足だ」
「いや、俺もだよ。
最近忙しくて、みぃの事ちゃんと見れてなかったんだよ」
彼方は最近、跡継ぎの会社にも出入りしていて、所謂、二足の草鞋を履いている。
まだ、今は病院が優先だけど、徐々に患者を減らしていくみたいだ。
「彼方は仕方ないよ。
会社の事もあるだろうし、大変だし、忙しいだろ」
「でも、みぃは大事な妹なのに……」
「かな兄……俺もみぃの側にいるから、これからはみんなで気をつけよう」