俺たちの妹
「とりあえず、今のみぃの診察するね」

2人にそう告げて、みぃの心音を聞く。


少し喘鳴が聞こえる…

貧血もあるな…

みぃの体に体温計をはさむ。

それよりも気になるのは、テストが終わってから、立ち上がれない程の体力の消耗の仕方…

テストを万全の体調で受けたことが殆どないみぃは、今日みたいな体調で受けることもしばしば…

でも今までは、立ち上がることは出来ていた。

それなのに、今回は………



ピピッピピッピピッ

体温計が鳴る。

37.8…

熱もあるな…



「喘鳴が聞こえたよ。
発作最近起きてたのかな?」

「ここ一週間は、一緒に登下校して、その後勉強もしたけど、俺の見ている間は起きてなかったよ」


葵の詳しすぎる情報

「って事は、発作起きるかも知れないな……それに貧血も発熱もある……
油断は禁物だな。
今日は入院させようかな。
彼方いいかな?」

「あぁ。みぃは嫌がるだろうけど、その方が俺も日向も安心かな」


「ねぇ………俺、傍にいててもいい?」

心配顔の葵……

きっとみぃの全てが心配なんだろう。

「いいよ。
葵なら、無茶しないだろうし。
みぃの事も考えてくれるだろうしね」

俺はすんなりと許可を出した。
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