俺たちの妹
廊下を抱きかかえられながら進むと、病室に着いた。

ガラッ

いつもの病室の光景が目の前に広がった。
葵はベットにゆっくり寝かせてくれた。

「葵、ありがとう」

「どういたしまして」


「じゃぁ、俺そろそろ帰るわ。
みぃも落ち着いたし……
司、何かあったら連絡よろしく」

「りょーかい。
彩ちゃんによろしくね〜」

つーくんはかな兄に笑顔で手を振った。

「かな兄。迎えに来てくれてありがと。彩さんと仲良くね」

「かな兄、みぃの事は任せて。
彩先生とゆっくりしてね」


私と葵も釣られて笑顔で手を振る。

「お、お前らなぁ…………
仲良くするよ。じゃぁな」


かな兄は顔を真っ赤にして出て行った。

「アハハハハ。
彼方ってやっぱり弄り甲斐があるなぁ」

つーくんは笑いながらも楽しそうだった。


「じゃぁ、俺は医局に戻るよ。
みぃ、葵。何かあったらナースコールな」

「「分かった」」

つーくんも出て行って、葵と2人きりになった。
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