俺たちの妹
「葵……また入院だって……
ほんと私なんかを彼女にしちゃってツイてないよね。
苦労が増えるだけだよ」
自嘲して笑うと葵はギュッと抱きしめてくれた。
「みぃ。大丈夫だから。
どんなみぃも必ず受け入れるから、ヤケにならないで……」
抱きしめながら頭を撫でてくれる葵。
「……体調崩してばっかりでも?」
「うん」
「入院ばっかりしても?」
「うん」
「目の前で発作起こしても?」
「うん」
「倒れてしまっても?」
「うん」
「いつか…病気になったとしても?」
「…っっ‼︎ そんなの当たり前だろ?
絶対離してやらない。
……みぃ。不安にならないで……
俺はかな兄やひな兄より、近い存在になりたいんだ」
「……かな兄やひな兄より?」
「そう。俺は大学に行っても仕事しても、ずっと傍にいるよ」
葵の言葉を聞いてると、胸が熱くなって涙が溢れてきた。
「………っっ。葵…あ、りがと」
「ふふ。みぃは泣き虫だな〜」
泣いてる事に気づいた葵は、抱きしめてくれていた腕を離して、涙をすくってくれた。
「だって〜〜」
「みぃは、どんなみぃもみぃだから。
安心して俺の隣にいて?
伊達に幼馴染として傍に居てないよ」
「……そうだね。小さい頃からずっと傍に居てくれたのは葵と桜だもんね。
あの頃の私は今よりももっと体調崩しやすくて……
殆ど病院で過ごしてたよね。
それでも離れないで居てくれてありがとう。
ほんと感謝してる」