俺たちの妹
葵の隣は居心地がいいな…
心がポカポカする…
ずっと一緒に居たいなと思えた瞬間だった。
でも、そんな穏やかな時間も私の体調は許してはくれなかった…
クラリ…
突然激しい目眩が私を襲った。
「…………っっ‼︎」
咄嗟に唇を噛み締めて、目を閉じる。
「みぃ?どうしたの?
……目眩がキツくなった?」
葵は、どうして分かってくれるんだろう…
コクン…
「横になろうか」
支えながら横たわらせてくれる葵。
「辛いなら司さんに連絡する?」
ベッドに横たわると、一気に力が抜けた感じがする。
さっきまで平気だったのに、突然耐えられそうにない目眩に焦る。
「お願いしていい?」
「もちろん」
にっこりわらった葵は、素早くナースコールをしてくれた。
「葵、ありがと」
色んな意味を込めてのありがとう。
葵はきっと、分かってくれるんだろうな。
「ん?気にしなくていいよ。
俺がみぃと一緒に居たいからね」
頭を撫でてくれる葵の手は、安心を与えてくれる物だ。