俺たちの妹
とりあえずここは話題を変えておこうかな……

「みぃ。体調戻って、外出許可出たらどこか行きたいところある?」

「……ん〜。花火見たいな」

「花火、いいね。
じゃぁ、花火大会までに体調戻さないとだね」

「うん。頑張るから待っててね」


みぃにとって、辛い夏休みじゃなくて、楽しい夏休みになって欲しい。



「……今回も無事にテストが終わって良かった。一つ難問クリアかな……」

「難問?」

「私、いつもテストの時、体調万全じゃないでしょ。
毎回不安なんだよね……
ちゃんと20位内に入ってるか……
でも、テスト中に見直せる気力とかは残ってなくて……」

って事は、見直しせずに、この点数にこの順位か……

ほんと凄いな。


「きっと、俺が大丈夫って言っても気休めにはならないよな……
でもその代わり、これからは今回みたいに、一緒に勉強したりしような」


思い返せば、一緒にテスト勉強とかしてなかったな……

「葵は負担じゃないの?」

「どうして?」

「私の体調とか気にしなくちゃいけないから……」

「負担とか、そんなのは考えた事ないかな」

「ほんと?」

「うん。俺の側にみぃが居て当たり前なの。居ないと逆に落ち着かないよ」

「よかった……葵、ありがとね」
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