俺たちの妹
みぃは何とか落ち着きを取り戻したみたいだ。

「今日はもう、ベッドから降りないで。
さっきみたいに、倒れちゃうから。
おトイレ行きたくなったり、発作が起こったら、家に居る人に携帯で電話すること」

「うん……」

「今日は、彼方と俺がいるから」

「わかった。つーくん……ごめんね」


謝って欲しいわけじゃないんだけどな……

「ごめんねじゃなくて?」

「……ありがとう」



「ご飯、持ってくるようにするから、待っててね」

「うん」

「俺、側に居てもいいですか?」

葵が真剣な顔して聞いてきた。

「葵…………いいよ。
葵が側に居てくれる方が心強いし」


「じゃぁ、持ってくるから待ってて」


2人に声を掛けて、部屋を出た俺と日向。



「……………美晴。あんなにふらつく事今までなかったのに……」

日向がポツリと零した。

「体調がなかなか戻らないのも、寝不足のせいかな……
発作が怖いだなんて、今まで言わなかったのにな」

「最近、再発してから、吸入上手く吸えないこと多いみたいで、なかなか治まらないから、怖いみたいです」

「そっか………
とりあえず、みぃのご飯用意して持って行こうか」

「はい」
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