俺たちの妹
「みぃの様子見に行く前に、飯食べようぜ」
俺が声をかけると、
「そうだったな。
なんかバタバタして、食った気になってた」
今の言葉を聞いて、司にはきちんと栄養とって欲しいなと思わずにはいられなかった。
「俺、お腹ペコペコだ」
待ちきれない感じで、席に着く葵。
「温め直すから待ってて」
俺は、キッチンへ戻った。
今日は、人数が多くて時間もあまりなかったから、カレー。
温め直して、ご飯にルーをかけて、持っていく。
「かな兄、手伝うよ」
葵が手伝いにきてくれた。
「じゃぁ、サラダ冷蔵庫にあるから出してくれる?」
「わかった」
そう言って、冷蔵庫を開ける葵。
葵はほんとよく気が付く……
このまま、みぃとの関係が上手く行ってくれれば、俺も安心なんだけどな……
準備しながら葵に視線をやると目があった。
「どうしたの?かな兄。俺、何か間違ってる?」
「いや、葵とみぃがこれからも仲良く居てくれたらいいなと思って」
「かな兄……
俺からはみぃの傍を離れないから安心して。
俺がみぃに愛想尽かされたら、分からないけど」
苦笑する葵。
「いや、それこそあり得ないだろ……」
「分からないよ。人の気持ちなんてどう変わるか分からないから。
でも、変わらない為にも、傍にいたいんだけどね」
葵の思考は大人だった。