俺たちの妹
「な、なんでだよ……」

日向が焦ってる。

「っっ……‼︎‼︎
兄貴……もしかして、あの時のこと根に持ってる?」

「まぁ、忘れられないよ」

意味ありげに微笑むと

「ほんと悪かったって」

「そう思ってなさそうだから、許さないよ」

にっこり微笑むと、ビクっと肩を震わせた。




「やべ、兄貴根に持ってる……」

日向の独り言を聞いて、司も楽しそうだ。

「日向、何見たの?」

「……………彩さんと兄貴がイチャついてるところ」

「なんだ、そんな事?」

「そんな事って?」

「だって、彼方と彩ちゃん、高校の頃からずっと仲良いもん。
あからさまに見せつけてイチャつくカップルよりは、自然だし、見応えあるよ」


「ちょっ、司、何言ってるんだよ」

ほんと司はたまに爆弾を落とすから困る。

「だって、事実でしょ?」

ニヤリと笑う司……


「………そんな事言ってからかうなら、飯はいらないって事だよな?」


少しイラついた俺はそう言って、司のカレーを取り上げた。

「ちょっ、まっ、彼方。
わ、悪かったって……」

すんなり降参する司。

ご飯を取られるのは余程堪えるらしい……
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