俺たちの妹
チクッ

素早く刺して、固定し、速度を調節する。


「このまま熱が下がってくれるといいんだけど……
とりあえずこれで様子を見るよ」

眠っているみぃを見ながら言葉を紡いだ。

「俺、明日休みだからここ泊まるよ。
司も1度家に帰っていいよ。
何かあったら、俺が対処するし、連絡もするから」

彼方はみぃの頭を撫でた。

「でも………」

それは彼方に悪くないか?


「俺はもう病院辞めたら、こんな事出来なくなるからさ。
今のうちにやらせてよ」

そう言われると断れないよな……


「わかった。じゃぁ、頼むな」



「葵も、今日は家に戻って、ゆっくり休んで」

彼方が葵に声をかける。

「でも………」

「明日、部活あるだろ?それが終わってから来てくれたらいいから」

「わかった……また明日ね、みぃ」

葵もみぃの事は心配しながらも、彼方には逆らえない様だった。
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