俺たちの妹
俺は診察室を出て、彼方に連絡をした。

pipipipipipi…
〔はい〕
〔あ、司だけど〕
〔みぃ終わった?〕
〔うん、心電図の間に少し寝ちゃったけど、最近寝れてない?〕
〔俺たちが帰る頃はいいつも起きてるよ。昼間に寝てるから眠くないって言ってる〕
〔そっか。分かった〕

これは後で聞いてみた方がいいな……

〔昼休みに送る?〕
〔そのつもり〕
〔じゃぁそれまで俺のとこにいるから〕
〔分かった。ありがとな〕


電話を終えて、診察室へ戻った。


「みぃ?彼方、昼休みに来るって」

「そっか……かな兄の昼休み削っちゃうんだね……」

「彼方はそれを分かってて、みぃを送ってくれたんたんだから、気にしないの」

「うん……」

「それより、聞きたい事があるんだけど」

「………何?」

「最近、夜眠れてる?」

「………え?」

まさかこんなことを聞かれると思ってなかったらしいみぃ。

「これは俺の勘だから、違ってたからごめんね。
さっき検査中に寝ちゃったでしょ?
疲れてるのもあると思うけど、短時間で目が覚めたし……
眠りが浅いのかなと思って……」

「えっと………」

「怒らないから正直にね」

にっこり笑うと、俯きながら答えだしたみぃ。
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