俺たちの妹
「昼間寝てるのは本当だよ」

「でも、ぐっすり寝るのはちょっと怖くて……
昼も夜も何回も目が覚めちゃうの」


「何が怖いの?」

「…………発作」

「どうして?」

「前は、吸入を吸えて治まってたけど、再発してから、上手く吸うことが出来なくて……
いつも誰かに助けてもらってるから。
1人の時に発作起こると、怖いの……」

そんな事、思ってたんだ……

「みぃ?前に吸入使ってたとは、発作が酷くなってからだったかな?」

多分吸入を使うタイミングが遅いんだと思う。

「…………あ、発作が起きてすぐにだ」

「うん、俺も使い方分かってると思ってたから、きちんと説明しなかったもんね。ごめんごめん」

使い慣れてた薬だったから、ついそのまま渡してしまってた。

「みぃは発作が酷くなってから吸入使ってるんじゃないかな?
発作かなってのは分かるよね?」

コクンと頷くみぃ。

「そのタイミングで使ってみて。
きちんと吸えるはずだから……」

「わかった。やってみる」

「それよりも、発作そんなに頻繁に起きてるの?
俺、聞いてないよ」

「起きないよ。でも吸えないのが怖くって……」

「そっか。じゃぁ、これからは発作かなと思ったら吸うんだよ?」

「わかった」

みぃは少し安心した様に見えた。
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