俺たちの妹
「葵はみぃの体の事を心配して言わなかったんじゃないかな……」

「…………いよ」

「え?」

「そんな心配嬉しくないよ」

「…………」

「私だって、応援したいもん。
葵の頑張ってるところ見たいもん。
それなのに、何も教えてもらえないなんて……
私は葵の負担でしかない存在なんだよ……」

いつも曝け出す事の少ないみぃ心の声が今日は声になって、出ていた。

全部聞いてやりたいけど、ちょっと興奮しすぎだ。

「みぃ、落ち着いて」

俺の声を聞いて、今まで見えてなかった周りが見え始めたみぃ。

「あ………ご、ごめんなさい。
こんなこと言うつもりはなかったんだけど……
ごめんなさい」

そう言って、リビングから出て行ってしまった。

「ちょっと、みぃ?」

慌てて後を追いかける。

「だめ!来ないで。また言ってしまうから。だから来ないで」



「ただいま〜」

空気が読めるのか読めないのか、タイミング良く日向が帰ってきた。

「日向、みぃ連れて来て」

「え?」

驚きながらも、すぐにみぃの腕を掴んだ日向は、ヒョイっとみぃを抱き上げた。

「やだっっ‼︎ ひな兄離して」

足をバタつかせるみぃ。

「珍しいな〜。美晴が腕の中で暴れるなんて」

そんな事を言いながらも全く動じない日向。
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