俺たちの妹
試合が始まった……

葵は、さっきの試合と同様、チームメイトにパスを出したり、相手の隙を見てゴール近くまで行ったり、様々な動きをしていた。

その中でも、やっぱり悠斗くんへのパスが良く通って、点数が入って行った。

相手チームも強くなっていて、先程よりはなかなかスムーズに行かないコトも多かったみたいだった。



けど……

試合が終わってみれば……








「やった〜〜〜」

桜の声が体育館に響いた。

「みぃ、やったね。葵達勝ったよっっ。
次は決勝だね」

点差はそれ程ないものの、葵達の勝利。

桜は興奮気味。

「うんうん、凄いね。ほんと凄い」

みぃも珍しく興奮気味だ。



興奮冷めやらぬうちに、次の試合が始まって、徐々に落ち着いてきた2人。

「葵、どんどん遠くに行っちゃうな……」

みぃの言葉は桜には届かなかったみたいだ。

「みぃ。葵達、休憩してるけど見に行く?」

桜の言葉に首を振るみぃ。

「どうして?」

「多分、集中してるから、邪魔しちゃ悪いよ」

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