俺たちの妹
「わ、本当に出てきたっっ。
みぃと葵の愛のパワーだね」

桜は既に興奮している。


「え?なんとなくだよ」

みぃが否定するも、桜の興奮はなかなか冷めない。

「だってだって、他の誰も分からなかったよ」

勿論、俺も桜も、周りの人々も分からなかった葵達の登場。

葵達がコートに見えてからの歓声は凄いが、それまでは歓声なんてなかった。

その歓声がない時にみぃのあの発言。

そりゃ、桜も驚くよな。




「………そんな事より、試合もうすぐ始まるね」

みぃは、さりげなく会話を変えた。

「そうだね。次勝てば優勝……勝てるかな?」

「分からないけど、勝って欲しいよね」

2人の会話を聞きながら、みぃの様子を伺った。


……特に変わった変化はないけど、みぃは隠すの上手いからな。



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