俺たちの妹
重みを感じた左肩に視線をやると、みぃの頭が凭れかかっていた。


手首を掴み、脈拍を確認する。


早いな……


「みぃ?」

思わず声をかける。

「……つ、くん。ちょっとだけ、こうさせて……」



みぃは、顔色を悪くして、目を瞑りながら、俺に凭れている。



「みぃ?どした?気分悪い?」

「人の多さに慣れてないだけだから……」

きっと最初から違和感はあったんだと思う。

でも、葵の頑張る姿、見たかったんだろうな……


「一度外出ようか?」

コクン………


俺の提案に素直に従うみぃ。





「桜、ちょっとみぃと外に出てくるから、桜は葵の応援しててあげて」

観戦中の桜に声を掛けると、驚いた様にみぃを見た。

「え?みぃ?大丈夫?」

「大丈夫だよ。でも、少し外の空気吸ってくるね」


にっこり笑うみぃは桜の心配を拭おうとしている様だった。


「私も一緒に行くよ?」

桜の提案に、

「葵の事、応援しててあげて。桜の応援は、葵たけじゃなくて、皆に届くはずだから」





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