俺たちの妹
「美晴?車まで歩けそう?」
コクンと頷く美晴はゆっくり立ち上がったけど…
ストンとベンチに舞い戻ってしまった。
「おっと……ちょっと無理そうかな。
車まで運ぶよ?」
体を支えて、膝裏に腕を回して持ち上げる。
所謂お姫様抱っこ。
美晴もされなれているから、俺の首に腕を巻きつけてきた。
「みぃ?帰ったら診察するから、それまでは涼しい場所で、安静にしておくんだよ」
美晴は俺の腕の中で小さく頷いた。
「それと、日向。これ持ってて」
そう言って渡されたのは、ビニール袋。
「人酔いしてるし、貧血あるからもしかしたら、吐いちゃうかも知れないし。念のため」
司さんは、こうなることが分かってたのかも知れない。
このことを見越しての、付き添いだったのかな。
「みぃ?俺は一旦桜のところに戻るけど、試合終わったら、直ぐに帰るから、それまで待てる?」
「うん、大丈夫。つーくん、桜とゆっくりしてくれていいからね」
美晴の優しい気遣い。
「ありがとな。でも、みぃの診察終わってからも時間取れるし、大丈夫。
みぃは、主治医には気を遣わなくていいの」
「…………わかった。ごめんね」
まだ納得はしてなさそうだったけど、これ以上言い合うのも、体力いるもんな……
コクンと頷く美晴はゆっくり立ち上がったけど…
ストンとベンチに舞い戻ってしまった。
「おっと……ちょっと無理そうかな。
車まで運ぶよ?」
体を支えて、膝裏に腕を回して持ち上げる。
所謂お姫様抱っこ。
美晴もされなれているから、俺の首に腕を巻きつけてきた。
「みぃ?帰ったら診察するから、それまでは涼しい場所で、安静にしておくんだよ」
美晴は俺の腕の中で小さく頷いた。
「それと、日向。これ持ってて」
そう言って渡されたのは、ビニール袋。
「人酔いしてるし、貧血あるからもしかしたら、吐いちゃうかも知れないし。念のため」
司さんは、こうなることが分かってたのかも知れない。
このことを見越しての、付き添いだったのかな。
「みぃ?俺は一旦桜のところに戻るけど、試合終わったら、直ぐに帰るから、それまで待てる?」
「うん、大丈夫。つーくん、桜とゆっくりしてくれていいからね」
美晴の優しい気遣い。
「ありがとな。でも、みぃの診察終わってからも時間取れるし、大丈夫。
みぃは、主治医には気を遣わなくていいの」
「…………わかった。ごめんね」
まだ納得はしてなさそうだったけど、これ以上言い合うのも、体力いるもんな……