俺たちの妹
「今は?気持ち悪い?」

「ううん、大丈夫」

その言葉を聞いて、発進させた。

会場から家まで、車で30分くらい……

それまで持ってくれるかな…美晴の体調。








車を走らせること20分……

それまで大人しく、座っていた美晴が突然、ガサガサと動き出した。



「みぃ?」

「ケホケホッッ」

ビニール袋に顔を突っ込みながら咳き込み出したみぃ。

「気分悪くなった?」

そう聞ながら車を停めてみぃの背中をさする。


「ケホッッ…ケホケホッッ……オェ…」

吐き気が出てきた様だ。


「ケホッッ…オェ……オェェェ…」

一気に戻してしまった美晴。


「ヒック…ひな、くん……ご、めんね……」

弱々しく謝る美晴。

「謝る必要なんてないよ。
出してすっきりした?
美晴…車もう少し、乗らなきゃいけないけど、頑張れる?」

美晴は目を瞑りながら頷いた。
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