俺たちの妹
「ひな兄、みぃは?」


「ん?部屋で寝てるよ」

そういって、心配そうにみぃの部屋を見た日向。

「あれからどうだった?」

「車の中で2回嘔吐しました。その後は、ぐったりしてて……
でも、呼吸が乱れる事はなくて、ほんと人酔いって感じでした」


「そっか、ありがとな。
ちょっと診察してくるな」



そう言って、みぃの部屋へ向かう。


コンコンコン


「………………」

返事はなかった。



「みぃ?俺だけど」

そう言いながら部屋へ足を踏み入れた。



薄暗い部屋で酸素を付けながらも、浅い呼吸を繰り返しているみぃ。

俺はそっと、みぃの脈を測った。


さっきと変わらないくらいかな……

聴診器を服の中に滑らせる。

音は悪くない。

今回は早めに安静にしたお陰で酷くならなさそうだな……
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