俺たちの妹
俺は、泣き始めたみぃの背中を摩りながら宥めた。

「どうして泣きたくなっちゃった?」

「……………彼女、なのに…ごめんね……」


みぃは、俺の試合を最後まで見れなかった事が悲しかったみたいだ。

俺にとっては、見に来てくれただけで十分なんだけどな…


「そんな事思わなくていいんだよ。
俺にとったら、みぃが少しでも居てくれたってことだけで頑張れるんだから…
だから、また来てくれると嬉しいよ。
でも、無理はして欲しくないから、今日みたいに、途中で帰ってくれていいんだよ」


俺の言葉に、振り返ったみぃは驚いた顔をしていた。

涙は止まったみたいで良かった。


頬っぺたに涙の跡が残っていたので、拭った。


「葵………」

みぃは突然俺の名前を呼んだ。


「ん?どうしたの?」



「試合してる葵は、とっても恰好良かったよ。いつもよりキラキラ輝いてた。
私は、そんな葵の足手まといにはなりたくないの…」
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