俺たちの妹
「………どこまで出来そう?」

葵は不意に聞いてきた。


「え?」

「廊下、歩き回れる?」

「…………無理そうなら、ここに座っててもいいよ。許可ももらってある」


そう言って、指差したところは、校門から中庭に続く道の途中にあるベンチで、今日は文化祭様に、お花で飾られていた。


「少し歩いてみて、無理そうなら、戻ってくる」

「……わかった」


葵の心配そうな表情がなくなることはない。




そんな話をしていたら、放送で文化祭開始の言葉が聞こえてきた。


「今日は、文化祭です。
各クラス、力を合わせて楽しみましょう」



ゾロゾロと保護者や違う学校の人達がやってきた。

私と葵は、とりあえず人酔いしない程度の人混みへ……
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