俺たちの妹


もうすぐお昼になる頃……

そろそろ保健室に移動しなきゃな……

と思っていたら、突然みぃが言い出した。

「葵?もし、私の意識がなくなったら、この衣装は脱がせて欲しいの……」


「え?」

「何でもいいから、ほかの物に着替えさせて……
じゃなきゃ、この衣装、切られちゃう……」

縁起でもないこと言わないで欲しい……

「その前に保健室に行こう。今から行ってもいいし……
みぃ、歩ける?」

俺の問いかけに首を振るみぃ。

無理したんだな……

「じゃぁ、今から保健室に行くから、意識は保ってて」

コクン

と頷いたみぃを確認してからそっと抱き上げた。


「「「きゃぁ」」」

少し離れたところで、悲鳴がきこえたけど、今はみぃが優先だ。

かな兄に連絡を入れて、保健室へ向かった。
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