俺たちの妹
ガラッ

診察室のドアを開けるとまだ眠っている桜がいた。

「あ、この子見た事あるよ。
みぃちゃんとの写真にもよく写ってた」

「だから言っただろう?親友で幼なじみだって」


「そうだったな。名前は?」

「桜。病院と診察が苦手だから、よろしくな」

「わかった。
桜ちゃん、少しだけ診察させてね」

眠っている桜に声をかけてくれる辺り、大和もいい医者だよな………


一通り診察してくれた大和。

「今のところ、肺炎の疑いもなさそうだし大丈夫だよ。
だけど、熱が高いね」

大和が計り直したら39.4

そりゃぐったりするよな……

「解熱剤の点滴しておく?」

「助かる。その方が少しは楽になるもんな。桜、多分点滴とかした事ないと思うから、寝てる間に終わってる方がいいと思う」

「じゃぁ、点滴しておくね」


スッと点滴を刺した大和。


桜は微動だにしなかったから、きっと痛くなかったんだろうな……
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