俺たちの妹
高熱は3日程続いたけど、食欲は少しだけあって、お粥や雑炊は食べてくれた。

その間、 仕事は当然休めなくて……

日中は、休みの日向か彼方に様子を見て貰うようにした。

2人なら桜も安心だろうし。

俺は仕事が終わったら桜の家に帰り、泊まり込んだ。




「ただいま」

桜の部屋へ直行すると

「………おかえりなさい」

桜が出迎えてくれる。



「桜どう?」

「まだ暑い……」

「そっか。どれどれ?」

そっと桜の額に手を当てるとまだかなり熱かった。

「まだ下がらないね。でももうすぐ下がり始めると思うから、もう少し頑張ろうな」

「うん………
司、疲れてるのにごめんね」


「何言ってるの。俺は好きで来てるだけだから気にしないの」

俺への心配もしてくれる桜はほんと優しい子だな。

「……うん、ありがと。
司が体調悪くなったら私が看病してあげるからね?」


「ふふ。頼りにしてるよ」


そんな嬉しい言葉を聞いて、体調崩すのも悪くないなと思ってしまう俺は、相当桜に惚れてるのかも知れない。

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