俺たちの妹

桜には雑炊を用意して、俺には彼方お手製の晩御飯。

生姜焼きと筑前煮と味噌汁……

相変わらず完璧だな。

「食べれるだけでいいからね」


「うん、司ありがと」

そう言いながら受け取った桜。

「どういたしまして。さ、食べようか」


「「頂きます」」


ゆっくり食べ始めた。

食欲が少しでもあるのはいい事だよな。




「ごちそうさま」

半分食べ進めたところで、聞こえてきた言葉。

「頑張ったね。少しでも食べれたから気にしなくていいよ。
ベッドで休む?ここにいる?」

「ここにいる……」

「分かった。辛くなったら言うんだよ」

「うん。司もまだお仕事あるんでしょ?やっていいからね」

そう言いながら、ソファーで横になった桜。


俺の事を考えての行動だったんだな……

「ゆっくり休んで……」


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