俺たちの妹
酸素を付けて、ベッドに横たわるみぃ。

呼吸も落ち着いてきているし、ぶり返してないから、きっと大丈夫。

葵が心配そうに見守っている。


「葵、大丈夫だよ。落ち着いてきてるから」

俺の言葉を聞いてホッとした葵。



暫くすると、スースースー

寝息が聞こえてきた。


その姿を見て、安心した葵は、みぃの側をそっと離れた。


「ひな兄、ありがとう」

「俺は何もしてないよ」

「車で来てくれたから、みぃも辛い思いしなくて済んだと思う」

「俺が来れなかったから、タクシー使うだろ?」

「……そうだけど」

きっと今の葵は、自分の無力さを感じているのかも知れない。

「いいんだよ。周りに甘えて」

「早く大人になりたい……」

葵がポツリと呟いた言葉は、重かった。
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