俺たちの妹

葵side…

朝起きたら、体が異様に怠かった。


起きるのも辛くて、ベッドから動けなかった。


「葵〜っっ。もう起きないと遅刻じゃないの?」

母さんは、そう言って部屋のドアを開けた。

「葵が寝坊なんて珍しいわね。
………あら、体調悪いの?真っ赤よ」

「………そうみたい。怠くて動けない」

「辛そうね。体温計って?」

そう言って手渡された体温計。

いつも俺がみぃに渡してるのに、今日は自分が計るはめになるなんて………

そう思いながら体温計を挟んだ。




ピピ、ピピ、ピピ、


「うわ………」

表示を見て思わず出た言葉。

38.9

ほぼ9度じゃん………


辛いはずだよ………
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