俺たちの妹
「ほんと?良かった……」


俺の言葉を聞いて、ホッとしたのか俺にもたれかかってきた。

「美晴、運ぶよ」

コクン………

そっと抱き上げ、家に戻った。


相変わらず軽いな………


美晴のベッドに横たわらせる。

「診察させてね」

診察を始める。

「………うん。ひな兄?」

「ん?」

「ごめんね……」

「………俺は兄として、医者として普通の事をしてるだけだから気にしなくていいよ」

「でも……」

「それより、熱計って?」

「……………」

無言で受け取った美晴。


ピピ、ピピ、ピピ

そっと抜き取って表示を見る。


「………辛いよね?」

コクン

と頷いたみぃの目には涙がたまっていた。


表示には38.3と書いてあった。


これだけあってよく普通に動けてたな……

いや、隠しながら動いてたんだろな。

ほんと無茶するんだから………
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