俺たちの妹
暫くして、美晴の部屋を覗くと、珠のような汗を額に浮かべて、眠っていた。


熱が上がってるのかも知れないな……


そう思い、体温計を挟む。


ピピ、ピピ、ピピ

39.3………

この短時間に1度も上がってる………


これはもう自力では下げれないな……

そう判断して、病院へ連れて行く事にした。


そっと抱き上げると、眠りが浅いのか起きてしまった。


「………ん、ひな、にぃ?」

「熱が酷いから病院行くね。
早く楽にしてもらお」

「………うん」


「大丈夫だよ。司さんも俺もいるし、美晴が辛い事はしないから」

「………うん」

俺の言葉を聞いて、安心したのか再び眠ってしまった。


病院へ着き、司さんの所へ運ぶ。


コンコンコン

「どうぞ」

「美晴、連れてきました」

「ありがとな」

そう言って、素早く診察し始める司さん。

「熱は?」

「39.3でした」

「目眩は?」

「ありました」

「………暫く様子見たいな」

「入院ですか?」

「みぃも嫌がるからあまりさせたくないけど、この熱じゃ自力では下げれないし、既に体力消耗されてるよな」
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