俺たちの妹
「どうしてよ。話したっていいじゃない。みぃも喜ぶと思うよ」

桜は隠し事は苦手だしな…

「いや、みぃは自分のせいで葵くんの将来決めてしまったって悩むだろうな。みぃのせいじゃなくて、みぃのお陰なんだけどな」

「どうして…」

「自分が入退院を繰り返す病弱だから、いつもお見舞いに来てくれる2人の思考に影響したんじゃないかって、思っちゃうんだよ。みぃは…」

「そんな…」

「俺も司さんの意見に同感。だから内緒にしてて」

「……わかった」

桜はしぶしぶ頷いた。


「葵くん、医者目指す宣言したからには、1人で溜め込むなよ。俺や彼方、日向も先輩でいるからな。今日から俺の後輩だよ。…葵」

司さんの言葉に心が暖かくなる。

「司さん…ありがとうございます。分からない事とか質問に行きます」

「いつでもおいで。待ってるから」

ありがたい言葉を頂いて、俺はこれからの勉強に励もうと心に誓った。
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