少しずつ、見えるミライ
理恵ちゃんは、キョトンとした顔で俺を見つめていた。

そんなに意外だったかな?

てか、この子は今までそういう目で俺らを見てたのか?

話してみないとわかんないもんだな........



「ねぇ、じゃあ、店長とはここで知り合ったの?」

「違う。最初に会ったのは、二年以上前。」

「嘘ぉ?」

「ほんと。俺の一目惚れみたいなもんだよ。」

「ちょっとぉ、マジ? すごいじゃん!! 何、何? そんなに長い間、ずっと憧れてた訳?」

「うん、まぁ.......。」

「何か、朝陽君と店長のイメージ変わった。ちょっと応援したくなった。」

「何だよ、それ。」

「だって、すごいじゃん。ステキ、超一途!! 朝陽君、 良かったね。絶対、この恋、実らせるんだよ。」

「当たり前だろ。」



何だよ、思ったよりイイ奴じゃん。

悪役キャラは、どこ行っちゃったんだよ。

急にそんなこと言われたら、拍子抜けするだろうが。



てか、言われてみると、確かに、俺と未帆ってすごいのかも。

二年越しの片思い、しかも未帆は人妻だったのに、今、こうしてるって、ある意味、奇跡じゃね?

あぁ、何か、すっげー嬉しい。

ちょっと運命、感じちゃうよなぁ.......



「あの、すいません。内田さん、今日はお休みですか?」


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