残酷な運命




私はあなたのことが大好きでした。

たとえあなたが私のことを嫌ってたとしても。

あのとき、あなたと出会わなければこんなことにはならずにすんだのかな。

私がもっと警戒していればここに来ることもなかった。

でもね、私はそうは思わないんだ。

いや、思いたくないっていうのが正しいかな。

私はあなたと出会って変われた。

だから出会ってよかったって思うんだ。

だって空くんと出会っていなかったら、こんな感情知ることもなかった。

親に決められた婚約者と結婚させられていた。

だから、私は空くんを恨もうとは思わない。

好きだから。

むしろ感謝したいくらいだよ。

私を変えてくれてありがとう。

少しでも空くんの記憶に私が残っていればいいな。

なんて、欲張りかな。

たぶんこれは運命だったんだよ。

だとしたら残酷な運命だね。

空くん、バイバイ。

ずっとずっと、大好きだよ。


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