タマシイノカケラ
見透かされてる。
思いながらも、素直に受け取り、ナオヤが口つけた後を、コクンと飲み込む。
私の動作を確認してから、ナオヤは煙草に火をつけた。
煙が、揺らめいて、夜空に消えた。
「──あ、それアタシの煙草」
セブンスターのメンソール。
ナオヤは、メンソールなんて吸わない。
「俺、今度からこれにするわ」
脈絡のない言葉。
思考回路なんて、とっくにフッ飛んで、意味を理解するまでにだいぶ時間がかかった。
……けど。
「カナの煙草、旨いし」
何が言いたいのか、視線で感じ取れた。
「俺、ビールの方が好きだし」
無言の私に、言葉が降りかかる。
「俺、甘いの嫌いだし」
「俺、協調性ねーし」
「俺、バカだからよく解らねーけど」
「でも、……同じなんだなって、今思った」
まっすぐな視線。
ナオヤは、フフっと笑っている。
私も笑いたくなった。
思いながらも、素直に受け取り、ナオヤが口つけた後を、コクンと飲み込む。
私の動作を確認してから、ナオヤは煙草に火をつけた。
煙が、揺らめいて、夜空に消えた。
「──あ、それアタシの煙草」
セブンスターのメンソール。
ナオヤは、メンソールなんて吸わない。
「俺、今度からこれにするわ」
脈絡のない言葉。
思考回路なんて、とっくにフッ飛んで、意味を理解するまでにだいぶ時間がかかった。
……けど。
「カナの煙草、旨いし」
何が言いたいのか、視線で感じ取れた。
「俺、ビールの方が好きだし」
無言の私に、言葉が降りかかる。
「俺、甘いの嫌いだし」
「俺、協調性ねーし」
「俺、バカだからよく解らねーけど」
「でも、……同じなんだなって、今思った」
まっすぐな視線。
ナオヤは、フフっと笑っている。
私も笑いたくなった。