タマシイノカケラ
揺られて、揺られて、頭の中まで揺られて。

船酔いした気分。
試しに視界を遮ってみる。


原色のカラーがパレットの中で混ざりあって、次第に黒へと変色する。


少しずつ視界を解放していく。



そこには黒から変化した、私の闇が待っていた。






熱が冷めた気配。


生臭いゴムの中に、白い排泄物が溜まっている。

無造作にゴミ箱へ投げ込まれる。






──私が欲しいのは、そんな白じゃない。



黒から、闇から解放されたい私。

でも、精子の白さでさえ、私と混ざり合うことを拒んでいる。

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