タマシイノカケラ
終わった後の煙草の匂い。
呼吸する度に、脳が刺激される。


いつまで経っても、この時の、この匂いだけは好きになれない。



ユウキは、きっと何かを成し遂げた後の達成感に浸り、煙草を吹かしているのだろう。

虚しい、排泄行為に。

欲望を満たすだけの行為に。





淀んだ思考。

そんな思考は、私自身を闇へ誘う。








泣きたかった。

声を出して、なりふり構わず泣きたかった。

そう強く思っても、涙なんて流れなかった。

いつもの結末を知りながらも、迎え入れたのは、私。



一瞬でいい。何かが変わると思っていた、私。

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