タマシイノカケラ
最後の文字が気になり、何度もメールを読み返す。


『カナは、俺のトコに戻ってくれるよね?』



ユウキ、あなたは何を考え、思っているの?

そして私は、ユウキに何を望んでいたの?



力なくハンドルに頭を押し付け、目を瞑る。

飲み込んだコーヒーから、私が湧いて出てきた。
引きずり込もうと、手が延びる。



途端に吐き気を催した。
胃が痙攣し、へばりついた闇まで吐き出そうと、私は必死になって吐き続けた。







残ったのは、惨めな私だけだった。

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