タマシイノカケラ
上半身を裸にした後、片手で軽々と私の両手を抑制する。

同時に体に噛み付いてくる。

歯形が残るくらいに、私の体に傷を残す。

痛みと、その名残の痺れが、私を酔わす。

少しだけ暴れてみせると、ベルトで両手首を固定された。



体が、疼く。



首を、胸を、爪先まで舐められ、噛み付かれ、今までないくらいに興奮していた。

ユウキも同じで、喘ぐ度に、行為をエスカレートさせた。




言葉なんて、要らなかった。

私の体に欲情して、私を求め、壊してくれる体だけ欲しかった。



甘い言葉も。

好きだと言うセリフも。

優しいセックスも。

全て必要ない。





──ユウキ、私を壊して。



私の欲望を満たして。

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