タマシイノカケラ
何も言わずユウキは立ち上がった。

汚いものを見下すような視線。



また、感じてまう。



ユウキが近づき、拘束されていた両手を解放する。

手首に口づけしてから、私を抱き上げる。

なるべく、ユウキに負担をかけない様に、自然と丸くなる。



ベッドまで移動し、軽く放り投げられる。

シャツとズボンを脱ぎ、また私に覆い被さる。






愛撫もないまま、犯された。



ユウキの体で何度も痙攣を起こし、それでも終わりはなかった。

繰り返される揺れの中で、これはきっと罰なんだと思った。




ユウキを利用していた罰。

ナオヤと会った罰。

心をナオヤに奪われた罰。

私が生きているという罰。

神様は全てお見通しで、都合良く生きられないんだぞと、戒めるためにユウキに乗り移ったんだ。
そして、罰を与えてるんだ…。

ユウキも知ってたんだよね。心はユウキでない、どこかにあるって事に。




でもどうして、1つの生命は、魂と体で欲しいものを分けてはいけないのですか?


体はユウキでいい。

でも魂はナオヤでないとダメなんです。

それは、罪な事なのでしょうか?

誰か、教えて下さい。

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