タマシイノカケラ
一緒にシャワーを浴びて、着替えも手伝ってもらった。

私は拒んだが、

「フラフラになるまでカナの事抱いたんだ。──これが責任だよ」

ニコッと笑って、また着替えを手伝う。



──ユウキ。
「…なんで、そんなに優しいの」

襟を直す手が止まる。

私の顔を覗き込み、唇に微かに触れる口づけを交わす。

また笑って、


「俺の彼女だから、ね」

髪を手櫛で直す。




──カノジョ。



特別な人に対して使う言葉。





こんな私でも、彼女と呼んでくれるの?

ユウキの事を、感じれなくなっているのに、それでも彼女で居てもいいの?

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