むとうさん

私のジグソーパズル

山崎のおじさんの家は相模原のほうにあって、少し遠い。泊まっていくから、と父はミニバンを出した。

山崎のおじさんは、父の弟にあたる。おじさんは、父に比べると体格が一回り小さく知的な印象の人で、あまり似ていない。落ち着いていて、とても物腰柔らかい人なんだけど、どこか冷たい雰囲気のある人だった。

そして奥さんはいつも和服を着ていて、顔立ちが派手な綺麗なしゃんとした人だった。

相模原は区があるから、横須賀より大きな都市なんだけど、どこかがらんとした感じがあるというか、寂しくてのどかな雰囲気がある。

少し郊外に相変わらず大きなおじさんの家があった。

「こんにちは。慶子です。」
インターホンに出たのは叔母さんで、しばらくすると私たちを出迎えてくれた。

「浩一さんいらっしゃい。…慶子ちゃん、すごく綺麗になったのね。高校生ぶりかしら？」

家にいてもくっきり紅い口紅をひいた叔母さんが大きな目を細めて言った。

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