むとうさん
「武藤さんの今の仕事です。川崎駅の周辺に事務所があるということになっているけど…その事務所に武藤さんがいるかはなんとも言えないと思う…」
武藤伊織、と書かれた白い名刺。ホームページのURLとメールアドレス、090番号が書かれ、人材派遣の会社のようだった。
「柏木さん、ありがとう…これ、武藤さんが置いていったのですか。」
「ごめんね、ずっと渡していなくて。武藤さんが一人で飲みに来た時、くれたんだ。鈴木さんには言ったの?って聞いたんだけど、武藤さん、黙っていたから。」
「私が貰っていいんでしょうか。」
「鈴木さんに渡したものだから。しまったままにしてもいい。だけど、僕は鈴木さんの決意をきいて、応援したくなったんだよ。」
私は最後の一口を飲んだ。あのチャップリンも自分を信じて、行動していったんだ。私も…
日曜日、愛車を出すことを考えながら名刺をしまった。
武藤伊織、と書かれた白い名刺。ホームページのURLとメールアドレス、090番号が書かれ、人材派遣の会社のようだった。
「柏木さん、ありがとう…これ、武藤さんが置いていったのですか。」
「ごめんね、ずっと渡していなくて。武藤さんが一人で飲みに来た時、くれたんだ。鈴木さんには言ったの?って聞いたんだけど、武藤さん、黙っていたから。」
「私が貰っていいんでしょうか。」
「鈴木さんに渡したものだから。しまったままにしてもいい。だけど、僕は鈴木さんの決意をきいて、応援したくなったんだよ。」
私は最後の一口を飲んだ。あのチャップリンも自分を信じて、行動していったんだ。私も…
日曜日、愛車を出すことを考えながら名刺をしまった。