地味系男子の意外な素顔
「嘘……」
「嘘じゃねーよ。その証拠におまえと鈴木、ふたりきりでどこか行くのを見て嫉妬してついてきただろうが。」
え…………。本当なの?
って、つけてきたんだ、木村くん。
それは私が好きだから?
意味を理解したとたん、顔に熱が帯びて瞳をそらす。
「……返事は?」
そういう木村くんになんか恥ずかしくなり逃げる。
……けどすぐ捕まる。
「逃げんなよ。」
私は今、木村くんに後ろから抱きしめられています。
「俺のこと嫌い?」
私は今、木村くんに耳元でそう言われました。
「っ、嫌い、じゃない……っ…」
「じゃあ……好き?恋愛対象として。」
好き……なのだろうか。
いや、今までのこと考えると確実に私は木村くんが好きなんだけどーー
「……少しっ、時間をください……っ!」
まだ答えは出せない。