地味系男子の意外な素顔
「千智と私の母親同士が仲良くて、
小さい頃によく私たちが結婚すればいいのにね。とか話してただけ。
今は何にも言われないし、お母さんだって木村くんがいること知ってるもん。」
ニコリと笑うと木村くんの手の力が弱まる。
あ、今ホッとしたんだな。
「そうか、ならいいけど。」
「私は木村くんが大好きだから。」
たとえ千智になんと言われようがね。
「……知ってるよ、バカ。
それより、再来週の日曜空けとけよ。」
「わかったよ。」
日曜日、なにかあったっけ?
木村くんからのお誘いは珍しい。
とりあえず、千智と決着つけなきゃ。