地味系男子の意外な素顔
「ちさと……っ!」
嘘でしょ?ドッキリでしょ?
玄関に向かう千智を呼び止める。
だけど千智は止まってなんてくれなくて。
ーーガチャ
千智がドアを出ると静かにドアが閉まった音が部屋に響いた。
次の日からの学校も私のことを完全無視。
視線も合わないし、合わせようともされない。
嫌いになりたかった。
だけどそれ以上に好きだった。
でも、押し倒された時の千智の瞳を思い出すと怖かった。
声色も表情も考えるだけで震えた。
いつの日か、異性と関わるのが怖くなった。