地味系男子の意外な素顔




私もおとなしく教室に戻る。



最初に視界に入るのは読書をしている木村くん。



「っ、ねぇ、木村くん……」



私が呼ぶと睨まれる。



「黙れ。読書の邪魔だ。向こう行け。」



冷たく突き放される。



「ご、ごめんなさい……」



トボトボと携帯をいじってるみっちゃんの元に行く。



「あれ、真央、元気ないじゃん。どうしたのよ。話くらいなら聞くけど。」



「うん……

今度、千智と出かけることになったの。これが最後だからってお願いされて。」



「千智って元カレか。」



みっちゃんには中学のころ、千智についても相談をたくさんした。

悩んでた時も話を聞いてくれたみっちゃん。
< 271 / 322 >

この作品をシェア

pagetop