地味系男子の意外な素顔
「……あの嫉妬魔人。」
みっちゃんがそう言う。
嫉妬魔人……?
木村くんは嫉妬してくれているのかな。
それだったら少し嬉しいかもだけど……。でもやっぱ、怒って欲しくはない。
「どうしよ……」
「別れたら?あんな男、そのうち男と喋るな、とかいいだす束縛男かもよ?」
でも、私……木村くんが好き。
「ううん、少し話してくる。」
ガタリと席を立ったところで授業開始のチャイムが鳴る。
「……放課後にするよ。」
「そうね……」
タイミングの悪いチャイムに苦笑しながら席に戻った。