地味系男子の意外な素顔




「おまたせ。」



私が部屋に着いた時、木村くんは数学のノートを見ていた。



「……おまえ、ノート綺麗に取るんだな。」



色ペンを使ってるカラフルなノートを見て木村くんがいう。



「そうかな、ありがとう。」



私がお礼を言うと木村くんは数学のノートを閉じて、


別のノートに手を伸ばす。



「あ、それは……っ……」



出会った頃につけてた『木村ノート』


パラリとめくると最初のページ以外全て真っ白。



最初のページには、

『イケメンボイス、
背が高い、
髪の毛サラサラ、
おとなしめ、
性格良さそう、
猫が好き。』



それだけの情報が書いてあった。


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