地味系男子の意外な素顔




「矢野、もし次言ったら……わかるよな?」



そう言って木村くんは手をぼきぼき鳴らす。



「ひぇっ……ごめんなさいっ、気をつけますっ!」



すると木村くんは目を細めた。



「おまえ……俺が怖い?」



「へ、なんで……?」



「だって…震えてるじゃん。」



そう言って木村くんは私の頬を触る。



「やっ……」



思わず振り払ってしまう。



すると木村くんは切なそうに笑った。
< 64 / 322 >

この作品をシェア

pagetop