私、可愛いですけど何か?
交わる吐息
伝わる鼓動
重なる肌
ベッドの上で踊りながら麗美は、名も知らぬ男のタトゥーを見つめていた
肩から背中にかけては、恐ろしい顔をして生首を持っている鬼のタトゥー、その背景には色鮮やかな桜吹雪
腰には躍動感ある竜、厚い胸板には花札の
───…
『猪鹿蝶…』
「あぁ、これか?」
『すごい…』
「墨、興味あんのか」
『…』
麗美は、コクンと頷いた
そっとタトゥーを手で等ってみると、今までに味わった事のない胸の高鳴りを覚えた
それほどまでに、目の前の男は麗美を魅了していた
いや、麗美を魅了していたのはタトゥーだった
『私もいれたい。』
「一生もんだぞ」
『いいから…お店、紹介して』
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