私、可愛いですけど何か?
****

テーブルの上にはお金だけ。

いつもの様にホテルで起床し煙草を吸う

シャワーを浴び会計を済ませて
ホテルを出た


こんな毎日が、いつまで続くんだろう…

──午後1時──
学校到着

麗美が教室に入るとどこからともなく
ヒソヒソと自分の悪口が耳に入ってくる

誰にどう思われようが気にならないし
別にいいけど、女の嫉妬ってマジうざい。

「麗美、おはよ。来たんだ?」
話しかけて来たのはクラスの男子

『まぁ、気が向いたから…』

「そういや、アイツ。ユリ…学校辞めたってよ」

『??…だれ、ソレ。』

「ほら、啓太の元カノ。お前、啓太ともヤったんだって?アイツって上手いの?」

あぁ…そういえば、そんな女いたっけ。

『ん~。別に?フツー。ちょっと遊んだだけだし』

「良いね~モテる女は。おー怖っ(笑)」

まぁ、あたしが落とせない男なんていないしね。


「憧れるよね、ああいう仲良しカップル~♡一年の時から付き合ってんでしょ、あの2人!」

きゃっきゃと話し声が聞こえる

話題のカップルに視線を落とす

好青年って感じの爽やかな男子と可愛らしいショートカットの女の子が、腕を絡ませ幸せな笑みを浮かべていた







……おもしろくなーい。

あたしの方が可愛いのに、ムカつく──…。








『あの人、なんて名前?』

「え…?確か、C組の“相川ちとせ”ちゃんだったかな?可愛いよなー。」

『違う』

「へ?」

『男のほう』

「あ、あぁ。“南雲結斗”な」

結斗…ね

『ありがと。』


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